スプールファイル(実行ファイル・データの一時的な保存)を保存します。
処理に時間のかかるものにプロセスを取られ続けるとリソースの無駄なので処理したデータを一度保存します。印刷時の印刷データや、メールの送信データなどがあります。
/var/spool/cron/ ユーザの crontab ファイルを収めている
/var/spool/mail/ 受信メールの保存 mail コマンド
/var/spool/mqueue/ 送信待ちメールの保存 mailq コマンド
システムやアプリケーションの設定ファイルが配置されます。
カーネルだけでなく、追加された各ソフトの設定ファイル等が配置されているため、ファイル数が膨大です。
/etc/inittab システム起動後のデフォルトのランレベルを定義できる
/etc/shadow ユーザ名、パスワードハッシュ化の値、1970年1月1日からからパスワード最終更新日までの日数
penguin:$1$Te/crFUW$fDpgwSYAxyz/:17888:0:99999:7:::
/etc/passwd ユーザ情報が入っている penguin:x:1002:777::/home/penguin:/bin/bash
/etc/group グループ情報が入っている vagrant:x:1000:vagrant
/etc/at.alow /etc/at.deny はat(日時の指定),batch(自動的にジョブを実行)コマンドの実行を許可禁止をする
/etc/hosts IPアドレス対応するホスト名を定義する
/etc/resolv.conf 問い合わせ先 DNS サーバの IP アドレスファイル指定
/etc/nsswitch.conf 名前解決の実行順序を設定するファイル
/etc/hosts.alow, /etc/hosts.deny TCP Wrapper によるアクセス制御
/etc/crontab 分, 時, 日, 月, 曜, 日, コマンド (システムのファイル)
/etc/syslog.conf ログの設定(ファシリティ、プライオリティ、出力先)
/etc/fstab ファイルシステムの情報が書かれています/etc/profile ログイン時に実行、全ユーザ共通の設定が書いてある
~/.bash_profile ユーザの[home]ディレクトリにある「.bash_profile」を読み込みます。
~/.bashrc bashが読みこまれる度に更新されます
/etc/bashrc ~/.bashrc (対話型シェル)から参照。システム全体の関数とエイリアスに関する設定が記録されている。
/etc/services ポート番号、プロトコル(tcp/udp)との 対応関係を記述したファイル
/etc/fstab の書式例です
/dev/sda1 /boot ext3 defaults 1 2
ログファイル、メールやプリントのスプールやキャッシュなど可変的システムデータ(動的ファイル)が配置されています。一時的なデータとしては/tmpと同じですが、こちらは再起動しても消去されずに残ります。
独立したパーティションにすべきディレクトリです。
起動中のプロセスやカーネルが認識しているハードウェアの情報が格納することからプロセスディレクトリと呼ばれています。各種プロセスのステータスを確認する際に利用されます
カーネル内部の情報にアクセスするための仮想的なファイルシステムでプロセスのIDの付いたディレクトリが配置。
/proc/modules ロードされているカーネルモジュールを表示します。 lsmod と同じです。
/proc/cpuinfo CPU情報
/proc/bus/pci/devices PCIデバイスに関する情報
/proc/bus/usb/devices USBデバイス情報
/proc/self/mounts 現在マウントされているファイルシステム表示 mountコマンドでオプションをつけないものと同じ
/proc/ioports I/Oアドレスの表示
/proc/cmdline ブートローダからカーネルに渡されたパラメータ
/proc/interrupts 各デバイスに割り当てられた IRQ 番号や割り込み発生回数などを確認
各ユーザーが共通して利用するプログラム・ライブラリのデータ。ソースからコンパイルしたソフトなどはこちらにインストールされます。
通常パッケージの追加するこのディレクトリにインストールされることが多い。
etcに保存されている設定ファイルのシンボルリンクもこちらに貼られることが多い。
/usr/share/man オンラインマニュアル
独立したパーティションにすべきディレクトリです。
システムの起動には必須でない、システム管理用のコマンドが入っている。
別名ユーザーコマンドの保存場所。プログラムのインストールによって追加する場合はこのディレクトリが適しています。
システムの起動には必須では無い、一般ユーザ用のコマンド
シングルユーザーモードには不要なバイナリファイルを配置するディレクトリで、パッケージの追加や削除によってディレクトリ内のファイルは増減します。
ローカルシステムで必要とされるコマンドやライブラリ、ドキュメントなどが配置されます。/libと同じように64bit用に/lib64が用意されています。
/usr/local/man ローカルにインストールされたソフトウエアのマニュアルページ
ハードディスクやデバイスファイルが配置されています。デバイス(装置〈ハードウエア〉)をファイルとして扱うUNIXの設計思想からきています。
# grub-install /dev/sda 必要なファイルをインストールしてブートローダーを構成する
システム管理用プログラム
再起動やファイルシステムの操作などシステム管理者用のコマンドが配置され root ユーザのみ実行可能です。
shutdown,fdisk,init,mkswap 他コマンドが規定されています。
/bin同様、新しいコマンドの追加や変更は推奨されません。
/sbin/init カーネルが1番目のユーザプロセスである(プロセス ID 1)を生成する
一般ユーザ用プログラム
cpやchmodなどのシステムを管理する上で基本コマンドが入っています。
基本コマンド限定で管理するのが普通で、ソフトのインストールに付随するコマンドなどはここにインストールしません
/bin/bash bashの本体ファイル /usr/bin/bash のシンボリックファイル
/usr/local用のログファイル保存場所。
アプリケーションの実行によって生成されるステータスに関する情報。動的に生成されるもの。
システム管理者御用達ログファイルの保存場所。システム、メール、インターネットのアクセスログなど、あらゆるログが保存されます。
var/log ログファイルが書き出されます。
# tail -f /var/log/messagesシステムのログファイル
メールシステムログファイル maillog などがあります。
プログラムに必要な共有ライブラリ保存場所。/libと同じように64bit用に/lib64が用意されています。
テンポラリデータの保存場所。メモリ上の一時ファイルを保存します。
全てのスーザが読み書き可能です。
再起動時に消去されます。また通常はcronで定期的に消去されます。
独立したパーティションにすべきディレクトリです。
一時的なマウントポイントです。mediaとの違いは、一時的なファイルシステム(fstabなど)のマウントに使います。
一般ユーザーのホームディレクトリ。通常ユーザーを追加するごとにユーザー名のディレクトリを追加します。
FHS ではオプション扱いになっています。
独立したパーティションにすべきディレクトリです。
システム管理用プログラム
再起動やファイルシステムの操作などシステム管理者用のコマンドが配置されています。
/bin, /sbin にあるコマンドが必要とするライブラリはここに配置されます。
/bin同様、新しいコマンドの追加や変更は推奨されません。
ブートに必要なファイル。ブートログやカーネルイメージ(Linuxカーネルを格納して圧縮したファイル)が保存されている。
独立したパーティションにすべきディレクトリです。
あまり利用されることはありません。通常/usrに追加されるライブラリの設定ファイルは/etcが利用されます。